MicrochipがRenesasに喧嘩を売っているらしいですよ(ソース:服部毅+マイナビニュース)

こんにちは。NoMaYです。

いつものようにニュースサイト巡りをしていて以下の記事に気付きました。

MicrochipがMicrosemiを買収 - 売上高は50億ドル規模に
news.mynavi.jp/article/20180312-microchip/

著者が、以前、Microchip米国本社を取材した際には、「当社は、8ビットマイコンではルネサスに製造コストでも売上高でも圧勝しており、世界一のサプライヤだ。次は16ビットで勝負したい」とルネサスに対して闘志をむき出しにしていた。


ちなみに、著者の経歴は以下のようです。(たぶん、この人で合っている、と思う。)

aibo復活で心痛は癒えた、ソニーの真価を見せつけてほしい
[愛されaiboの意義と実利]回答者:服部コンサルティング インターナショナル 服部 毅氏
tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00065/00006/

服部 毅(はっとり たけし)
服部コンサルティング インターナショナル 代表

大手電機メーカーに30年余り勤務し、半導体部門で基礎研究、デバイス・プロセス開発から量産ラインの歩留まり向上まで広範な業務を担当。この間、本社経営/研究企画業務、米国スタンフォード大学 留学、同 集積回路研究所客員研究員なども経験。2007年に技術・経営コンサルタント、国際技術ジャーナリストとして独立し現在に至る。The Electrochemical Society (ECS)フェロー・終身名誉会員。マイナビニュースや日経テクノロジーオンラインなどに、グローバルな見地から半導体・ハイテク産業動向を随時執筆中。近著に「メガトレンド半導体2014-2023(日経BP社)」「表面・界面技術ハンドブック(NTS社)」「半導体・MEMSのための超臨界流体」(コロナ社)がある(共に共著)。


記事中にソニーOBとある通り、大手電機メーカーというのは他ならぬソニーのようです。


  • 数年前にMicrochipのセミナーを受講しました。
    小規模マイコンは現状維持で単価の高い上位マイコンに注力する様なイメージでした。
    Microchipのサポート体制は規模も小さくて心配なのですがMSYSがしっかりしているのでS08,S12,STM8S,MSP430よりは良いと感じます。
    フリースケール(NXP)もSTマイクロもインフィニオンも量産効果で8ビットで済む小規模システムでも32ビットで対応する時代になるとのことでした。
    TIのセミナーにも出かけ、C2000は1ドルマイコンのイメージだったのでかなり期待したのですが、いまだに実現していないようです。
    結局、機能安全なども取り込んだ安価な16ビットマイコンの新機種はRL78だけでどこも競合していないように感じます。
    今後のマイコンには機能安全とセカンドソース(3.11の教訓)がキーワードに思えます。

  • こんにちは。NoMaYです。kijoさん、レスポンスを有難う御座いました。MSYS=丸紅情報システムズなのですね。

    Microchip社のニュースリリースに以下の資料(2015年4月28日付)があることに気付きました。この資料では、2010年4月のルネサスエレクトロニクスの発足から4年間(2010,2011,2012,2013)はルネサスエレクトロニクスが8ビットマイコントップだったが、2014年にMicrochipが逆転した(正確には返り咲いた)ことになってます。

    Microchip社、8ビットマイクロコントローラの売り上げランキングで再びトップに
    www.microchip.co.jp/information/entry_file_download.php?Name=a51b7a7e3d99c69743deef4561233b5a46baefa9.pdf&ID=8c895788b1353d1db38e2db92318a1da09735ad3

    4年前、日本の大手半導体メーカーNEC、日立、三菱の3社がルネサスの名のもとに合併した事で、弊社は8ビットMCUトップの座を奪われました。当時弊社は、絶え間ない努力を続け市場シェアをさらに広げ、再びトップの座を獲得する事をお約束しました。2010年の合併後、ルネサスの8ビットMCU事業規模は弊社を41%上回っていました。それ以来毎年その差を縮めて、2014年度に弊社はルネサスを10.5%上回る売り上げで第1位を取り戻しました。


    それに加え、Microchip社の投資家向け資料に以下の資料(2017年6月6日付け)があることにも気付きました。これでみると、確かに8bitでのMicrochip(買収されたAtmelを含む)の断トツ感がすごいです(もう他社は重視していないから)。そして、16bitとなるとTIも強し、となり、32bitとなるとSTMicro強し?、という感じです。(追記: 32bitに関しては同一半導体ベンダでもブランドが細かく分かれていますね。これは集計してみないと分かりませんね。単純に足して良いものなのだろうか、、、)

    Investor Presentation August 2017
    www.microchip.com/investor/Pressrelease/Investor Presentation August 2017.090517.pdf

    Which of the following 8-bit chip families would you consider for your next embedded project?


    Which of the following 16-bit chip families would you consider for your next embedded project?


    Which of the following 32-bit chip families would you consider for your next embedded project?


    ただ、引用されているデータ(2017 Embedded Markets Study)にEE Timesの表記がありましたので、以前に別スレッドで自分が引用したようにどこかに元データがあるだろうと思い、探してみたところ、以下のPDFに辿り着きました。(今回、やっと、時系列で毎年のデータが掲載されているウェブページにも辿り着きました。)元データは北米の展示会とウェブサイトで収集されたアンケート結果によるもので、回答者は北米+カナダで半数を占めています。(そんな中でSTMicroが8bit/16bit/32bitのどれも上位orトップなのには驚きました。) (追記: 32bitに関しては上でも追記した通り、これは集計してみないと分かりませんね。単純に足して良いものなのだろうか、、、)

    2017 Embedded Markets Study
    m.eet.com/media/1246048/2017-embedded-market-study.pdf

    In which region of the world do you reside?


    [関連リンク]

    Financial Press Releases - Microchip : Financial Press Releases
    www.microchip.com/doclisting/FinancialPressRelease.aspx

    Embedded Market Surveys - embedded : Home > Archives > Collections
    www.embedded.com/collections/4402460/Embedded-Market-Surveys
     

  • NoMaYさん
    最近STマイクロの代理店にマイコンの納期聞いたら、かなり注文入ってるので そんなにすぐ出せませんよ、なんて言われました。
    結構儲かっていそうですね。

  • こんにちは。NoMaYです。Kirinさん、レスポンスを有難う御座いました。チョンボったようなので集計してみました。

    前の投稿で追記したのですが、32bitに関しては同一半導体ベンダでもブランドが細かく分かれていましたので、幾つかを足してみました。ただ、車載品(と思しきもの)は足さずにおきました。逆に、私の不勉強によりARM7/ARM11/Cortex-A/Cortex-Mなどは混ざり合っていると思います。なお、前の投稿の追記にも書きましたが、単純に足して良いものなのかどうか分からないです、、、

    Microchip+Atmel(Microchipにより買収)

    Atmel SAMxx (ARM)  14%
    Arduino ← Atmelですよね? 12%
    Atmel AT91xx/ATSAMxx (ARM)  10%
    Atmel AT91xx ← ARM7? ↑ Cortex-M? 4%
    合計
    40%

    NXP+Freescale(NXPにより買収)

    Freescale i.MX (ARM)  17%
    NXP LPC (ARM)  16%
    FreescaleKinetis (ARM/Cortex-M4/M0)  16%
    合計 49%

    TI

    TI Sitara (ARM) 14%
    TI SimpleLink (ARM)* 11%
    TI TM4Cx (ARM)   11%
    合計 36%

    また、これを単独で計上されていたMIPS/AVR32およびSTM32と一緒に並べてみました。

    Microchip+Atmel(Microchipにより買収)

    ARM 40%
    Microchip PIC 32-bit (MIPS)   20%
    Atmel (AVR32)  11%
    合計 71%

    NXP+Freescale(NXPにより買収)

    ARM 49%
    合計 49%

    TI

    ARM   36%
    TI C2000 MCUs  7%
    合計 43%

    STMicro

    STMicro STM32 (ARM) 30%
    合計 30%

     

  • ルネサスのホームページには自動車・産業・ブロードベースドの三本柱でビジネスを展開すると書かれてます。
    ブロードベースドは良くわからないのですが、その他のようです。
    RL78・RH850・RXは自動車や産業用にマッチしているのですが、RZは出てきたときに意外な感じがしました。
    世間での注目度が高い自動車はインターネットにも情報が豊富で調べたことがあります。
    2008年の段階で自動車マイコンシェアーは
    NXP(フリースケール)・STマイクロ → 26.7%
    インフィニオン → 6.3%
    ルネサス → 36.8%
    マイクロチップ → 2.7%
    で、マイクロチップのシェアーはやはり小さいです。
    競合する32ビットマイコンは、
    NXP(フリースケール)・STマイクロ → PowerPC
    インフィニオン → TriCore
    ルネサス → RH850
    です。
    これからの自動車はモータやDC/DCが増えると思われるので少し傾向が変わってきそうです。
    10年も経過しているので再調査が必要とは思います。