R8C/34Uの外部クロック入力

R8C/34Uの外部クロック入力を誤ってXINに接続しました。このまま使用できるかどうか確認したいのですが、電気的特性にXIN端子のVIH、VILが記されていません。可能であればこちらの仕様をお教え頂けないでしょうか。
  • tamitoさん

    やっちゃいましたね。。。

    XINは発振子用のアンバッファなので、Vil/Vihというスペックはないですね。
    データシートのXOUTの出力特性ではVohは1V~VCCとなっているので、それに倣いXINも同等とみなして
    だいたい1/2VCC±10%あたりで、いわゆるVil/Vihがなだらかに変化していくと思います。
    まぁ、XINに矩形波を入れても問題なく動くとは思いますけども、チップの保証外の使い方なのでメーカーから明確な回答はないかもしれませんけども。

    一応、XINにパルスを入れる際はオーバーシュートやアンダーシュートが入らないように100~330Ωくらいのダンピング抵抗を入れておけば安心ですね。
    (波形が訛ってもXinにインバーター入っているので)
    あと、CM05\,13レジスタは発振子を使う設定にしてくださいね。
  • tamito さん\,Kirin さん

    ramoth です

    XINに矩形波を入れている場合のクロックの設定は

    P. 74 図7.11 I/Oポートの構成(11)
    P.117 図9.1 クロック発生回路
    の発振回路周りの等価回路を見る限り
    CM05=0 (CM0 bit5) =0 発振回路のインバータ オン
    CM11=1 (CM1 bit1) =1 内蔵帰還抵抗無効
    CM13=1 (CM1 bit3) =1 XIN-XOUT端子として使用
    でいけるようです。

    XOUT に入力する場合と違う点は
    CM05 インバータを通したクロックを内部回路に入れるため
    オンする
    CM11 内蔵帰還抵抗は、発振回路として使う場合の
    バイアス用なのでインバータとしたい場合は、
    負荷となるのでオフしたほうがよい
    の2点です。
    ただし、これはあくまで等価回路からの推測で、
    ユーザーズマニュアルに記載のない設定値の組み合わせ
    なので、これで本当にうまくいくかはやってみないと
    わかりません。

    質問の内容から量産品で基板が既にできている状況だと
    推測しました。
    Kirin さんの回答で、XIN端子に直列にダンピング抵抗を
    入れることを勧めていますが、回路としては正しいことなの
    ですが、もともと抵抗を付ける回路になっていない限り困難
    と思います。(抵抗を追加するような改造ができれば、端子
    接続の変更も可能なはずです。)


  • ramothさん

    コメントありがとうございます。

    >もともと抵抗を付ける回路になっていない限り困難と思います。
    >(抵抗を追加するような改造ができれば、端子
    > 接続の変更も可能なはずです。)

    おっしゃると通りですね。
    オーバーシュートアンダーシュートによるI/Oの劣化が製品寿命的に許容できるレベルなら無くても問題ないと思います。

    あと、考慮しなければいけないのは、
    XOUTにXINの反転を入れなければいけないかは、XOUTの端子容量次第だと思います。XOUTに容量が乗っていると、XINの反転をXOUTに入れないと発振できないので。
    もしかするとルネサスは、ここを心配するかもしれませんね。


    そうそう、XOUTに外部発振器を入れる仕様になっているのは、
    発振子の場合はI/Oが2つ使えなくなるけれども、発振器の場合はI/Oが1つだけで済みますよ、というルネサスの親心ですね。

    昔のマイコンだとXINにパルスを入れるとXOUTから反転波形が出力されてしまうのでI/Oとしては使えませんでしたけども、XOUTから入れることでXINをポートとして使えるように改善しているのかなと思います。
    まぁXINから発振器を入れて、XOUTをポートする仕様にもできたとは思いますけど、そこは趣味の問題ですかね。
  • tamitoさん

    いろいろ書きましたけども、
    メーカー保証の範囲内に収める次善策として

    XIN(10pin)とXOUT(8pin)を短めのジャンパー線での布線接続することで本来の外部クロック入力ができるかと思います。
    (9pinにVSSが挟まってなかったら、半田で隣接ピン同士ショートできたんですけどね)

    外部クロック入力で使用できるようにしておけば、基板改版時にXINに繋がっているラインを切り離してもソフトはそのまま使えますし。

    もし、ルネサスから明確な回答がなかったら、
    上記の方法も検討してみてください。
    マイコンをメーカー保証外の使い方にしている状態で、製品品質とか色々考えるのが面倒でしょうから。。。
  • Kirinさん、ramothさんアドバイス下さいましてありがとうございます。

    R8C/3x、5xからこのような仕様に変更されていたのですね。これまでにR8C/2x、Lx等を使ってきた慣れからユーザーズマニュアルを読み飛ばしていたことが悔やまれます。

    ちなみに、現状では外部クロックは47Ωのダンピング抵抗を介してXINに接続されており、ramothさんからご提案頂いている内容と同じ設定でとりあえずは動作しています。なお、帰還抵抗を有効にすると、どう言う訳か発振周波数が半分になります。XOUTの波形は帰還抵抗の設定で鈍り方が変化します。有効の場合は鈍り方が甚だしく、無効に設定してもかなり鈍った波形です。

    ご心配をお掛けしております基板ですが、ご察しの通り量産段階のものです。正式な回答が得られないようであれば。今回はKirinさんの仰る次善策で、次回以降は基板の修正を行うようにしたいと思います。