電池ボックスの酸化膜による接触不良

マイコンが年々低消費電力化していきますけども
スタンバイ時にuAオーダーしか電流が流れないせいで、電池ボックスと乾電池の間に酸化膜ができて接触不良が発生するようですね。

そうなると電池寿命を5年とかで設計しても(通常?)1,2年で接触不良が発生するので、電池が残っているにもかかわらず電池交換(というかメンテナンス)が必要になってしまいます。

テレビのリモコンの様に定期的に電池をコロコロ回してあげれば酸化膜が削れて通電し始めるんですけども、設備の場合はそう易々とはいきませんよね。

何かうまい対策されていらっしゃる方います?


ボタン電池用の電池ボックスは金メッキ仕上げがあるんですけども
乾電池用は中々ありませんし、いっそのことモーターつけて定期的に電池をコロコロさせようかななんて思ってます(笑)

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  • 自己レスです。

    ホコリがない環境なら、ちょっとベタつきますけれども接点復活剤的なコンタクトグリースの塗布もアイデアですね。
    ニッケルメッキの接触部分全体をグリスで覆って酸素を遮断してしまえば酸化しませんから。

    そういう意味では防水筺体の場合は脱酸素剤などで無酸素状態にするのもいいかもしれません。(酸素がなくなった分だけ筺体内が負圧になりますけど、、)


    そもそもフレッチ腐食が起こらないように、電池ボックスのバネを超強力にするとか、あるいは定期的に1Aくらいの大電流を流して溜まった酸化膜のくずを吹き飛ばすとか、
    でも、リモコンはボタン押す度に赤外LEDにアンペアオーダーの大電流が流れているのに接触不良が起きているから、常時大電流を流さないとダメなのかな、、
    電池ボックスのスプリングも既製品だと調整しようがないので、、

    となるとグリスが一番確実で簡単っぽいですねー♡


    PS
    熱膨張や微振動による接触部分のズレ(顕微鏡的振動)によって、接触部分に溜まった酸化膜が少しずつ掻き集められて、徐々に酸化膜が成長していくことを「フレッチ腐食」と呼ぶようですね。
    メッキ屋さんのホームページで知りました!

    もしかして、微弱電流だから酸化膜ができるんじゃなくて
    常に大電流を流すと酸化膜が成長する前に電池が空になるから、電池交換することで酸化膜がリセットされるとかってオチなのかな?

  • 熱収縮チューブで覆えないかな。更にシリコンゴムで塞ぐとか。
  • 二十ウン年前に購入したMAC-SEは7年の寿命のアキシャルリードの電池が基板上に半田付けされてました。7年寿命はオーナーズマニュアルに記載されていた数字です。5年ぐらいでHDが壊れて、さらに10年ぐらいでCRTの電源が壊れました。電池は10年以上も頑張ったことになります。設計寿命が5年なら半田付けOKに思えます。

    大電流による接点浄化は動きも必要なようですよ。
  • リカルドさん

    なるほど、収縮チューブも手ですね。
    内側に接着剤が入っているタイプの収縮チューブなら熱を掛けて
    ペンチで口をつまめば接着剤が固まって防水にもなりますから施工も簡単ですね。
  • kijoさん

    リチウム電池だとアキシャルリードやケーブル付きがあるんですね。
    電池寿命は5年ですけども、製品寿命は15年くらいあるので2回くらい交換しようかなと思っていますので、直接基板に半田づけしないで金メッキのコネクタを介して接続すれば交換もできそうです。
    しかもリチウム電池なら10度以下の低温でも使えるので、電池容量の設計も簡単になりそうですね。


    やっぱり、スイッチのようにメカニカルに動作しないと接点の洗浄はできないんですね。ちなみに金メッキの電池ボックスだと、電池挿入時の突入電流で金メッキが飛んだり(剥がれたり)して逆に危ないかもしれませんね。なんとなく乾電池用に金メッキ接点の電池ボックスがない理由がわかった気がします。
    (ADIの掲示板にも似たような投稿ありましたね!)

    と書いていて、コネクタ部分を金メッキする場合はコネクタ接続時に突入電流が流れないように、ソフトスタート回路を追加する必要がありそうですね。


    PS
    リチウム電池はエナジャイザーのような大電流タイプの他、0.1mA以下の微弱電流用など大きさも容量もラインナップが広いようですね。
  • Kirin さん

    こんにちは ramoth です。


    過去にリチウム系電池で交換なしで10年間
    使用できる機器の開発に参加していたことがあります。

    リチウム系の電池と乾電池の特徴を
    思いつくまままとめてみました。


    リチウム系の電池(フッ化黒鉛:BR/二酸化マンガン:CR)

    ○エネルギー密度大(マンガン電池の10倍)
    ○起電圧大(BR/CRは3V)
    ○長期連続使用の実績がある
    Web公開データでも10年間の放電データが記載されている
    ○放電特性がフラット
    ×大電流放電には不向き
    ×コイン型(CR)と特殊用途品以外は市販されていない
    →エンドユーザが電池交換する場合は電池を交換部品として
    販売することが必要になる。
    ×廃棄方法に注意が必要
    (短絡・水没時は特に危険)

    乾電池(マンガン:R/アルカリ:LR)

    ○市販されているので入手が容易
    →非常用設備の電池のようなので、ユーザが電池交換できてしまうのは
    動作保証上はマイナスの場合もある。
    ○安価
    ×エネルギー密度小
    ×内部抵抗による電圧低下あり(起電圧の変化大)
    ×数年以上の継続した連続低電流放電には不向き

  • ramothさん

    ramothさんのところでは既にリチウム一次電池で長期運用の実績があるんですね。計算値でいくらOKでも、やっぱり実績には敵いませんから、頼もしい結果ですね。
    アルカリ電池などとの比較も参考になりますね!

    私もちょっと調べたところ、
    コイン型以外のリチウムだと基本 特注になりそうですけども、3V 2000mAh程度のセルを複数個直列や並列にすることで容量や電圧を自由に決められるのは利点でしょうかね。

    ふつうの乾電池もそうですけども、リチウム電池を2個3個直列にしたものをさらに並列にすると同じ製造ロットでも電池電圧のバラつき(アンバランス)によって、高いセルから低いセルに充電が起こり、爆発の危険性がでてくるのでダイオード以外にもヒューズやサーミスタなどによる保護が必要みたいですね。

    RTCのバックアップ用途なら、保護回路はダイオードと直列抵抗を入れるだけで良さそうですけども、大容量(数万Ah)にするとエネルギー密度が大きいので、コストが上がっても保護回路はしっかりつけておかないと怖いですね。
    一応、電池メーカーが保護回路を内蔵した電池パックとして出荷してくれるみたいですけども、電池容量でみると乾電池の何倍もコストがかかるようです。
    でも、スペースが小さくて済みますし、自己放電も少ないし、温度範囲も広いし、電池ボックスの酸化の心配が不要なので魅力的ではあります。

    15年分のリチウムを搭載すれば、メンテナンスフリー!
    (ただ放電特性がフラットなので、電圧を見ても電池残量の目安が分からないので突然死するのがちょっと心配かも・・・)

    うーん、コストや色々なことを考えると、なかなか電池の選定が難しいですねー。