発振回路の未使用端子処理をオープンに

RL78のメイン発振回路(X1/P121、X2/P122)やサブ(XT1/P123,XT2/P124)は入力専用ポートと兼用になっているため
ユーザーズマニュアルでは未使用時は抵抗を介してプルダウンになっていますけれども、
コストダウンするためポート未使用時のプルダウン抵抗を削除してオープンにする方法を紹介します。

以下の設定で、ポートから兼用機能(発振回路)に変更し、発振を停止することで対応(デジタルポートの空き端子を処理を省略)することができます。

P121とP122(メイン発振回路)をオープンにする場合の設定
 EXCLK(CMC.7)=0、OSCSEL(CMC.7)=1
 MSTOP(CSC.7)=1

P123とP124(サブ発振回路)をオープンにする場合の設定
 EXCLKS(CMC.5)=0、OSCSELS(CMC.4)=1
 XTSTOP(CSC.6)=1

 

原理として、等価回路から分かる通り、X1/X2はコンデンサ成分によりDC成分がカットされているため、X1,X2端子的には
外付けの水晶発振回路(水晶振動子や負荷容量)の有無にかかわらず、DC成分による影響はありません。
すなわち発振回路を選択すれば端子をオープンにしても中間電位に関する端子処理は不要になります。

PS
言い換えると、発振子接続時に問題のない(UM規定の)設定で、端子オープンでも等価回路として違いがありませんから、原理的に発振子用の端子はオープンでも問題ありません。ということです。
発振停止設定にすればチップの中で自動的に安全な状態に保たれます。

  • 本家Rulzのアプリケーションエンジニアのマイケル・コールドフェルターさんも発振回路のレジスタ設定さえすれば、
    発振回路の端子はオープンでいいよと言っていますね。


    renesasrulz.com/.../rl78g14-unused-xt1-xt2

  • >すなわち発振回路を選択すれば端子をオープンにしても中間電位に関する端子処理は不要になります。

    言っている事が良く分からないな。
    内部の帰還抵抗によって中間電位に持って行くようになっているんじゃないんでしょうか。
    貫通電流が流れる状態になっているので、入力の処理が必要だと思います。
  • 「X1/X2はコンデンサ成分によりDC成分がカットされているため」コンデンサーが入っているんですね、初耳です。
  • さすがリカルドさんですね
    新たな視点で発想ができます。

    CMCレジスタでデジタルポートのX1X2端子からの切り離し、
    CSCレジスタで発振器用のインバーターとフィードバック抵抗のイネーブルを制御しています。

    そのため、
    CMCレジスタだけ有効にすればデジタルポートが切り離されて、デジタルポートに中間電位が入ることがなくなります。
    CSCをディセーブルにすれば、帰還抵抗も切れますし、インバータも止まるので無駄な電力消費の問題もなくなります。
  • IKUZOさん
    図の中のコイルとコンデンサの図は水晶の等価回路になります^^
    等価回路に「コンデンサーが入っている」からDCがカットされます。
  • >CMCレジスタだけ有効にすればデジタルポートが切り離されて、デジタルポートに中間電位が入ることがなくなります。
    CSCをディセーブルにすれば、帰還抵抗も切れますし、インバータも止まるので無駄な電力消費の問題もなくなります。

     回路を示さないと、何とも言えないですね。
     しかし秋月電子のH8/3052などのポートは解放のまま。
     入出力ポートはリセットで入力ポートになります。
     
     このボードで遊んでいてCPUが壊れたと言う事も無い。
     製品の入力を開放にしておいても構わないよと言う訳では無いが、解放でもそんなに簡単に壊れる訳でも無さそうです。電源電流が増えているのかも知れませんが、測って無いので分からない。
  • リカルドさん
    まぁ、RL78については、
    仮にMSTOP=1で消費電流が増えちゃうなら、発振子を実装したボードで低消費電流にできないということですから、ルネサスはそんなマズい仕様にはしないと思いまし、
    STOPモードで1uA弱なので、特段リークパスや貫通電流が発生しているとも思えませんので大丈夫でしょう。

    スレッドのトップで示しているのは、水晶発振子の等価回路として、水晶発振子があってもなくてもDC的には変わらないので、端子がオープンでも問題ないということです。
    アナログ回路が得意なリカルドさんなら納得していただけると思ったんですけども。ダメかな?

  • >スレッドのトップで示しているのは、水晶発振子の等価回路として、水晶発振子があってもなくてもDC的には変わらないので、端子がオープンでも問題ないということです。
     
     LSIの内部回路がどうなっているかです。水晶発振回路は帰還抵抗が入っているでしょ。
    この抵抗で閾レベルにしている訳ですから。
  • リカルドさん
    意見不一致ポイントですね。
    レジスタ(MSTOP=1)で発振を停止すれば帰還抵抗がOFFになり、アンプは出力がディセーブルになるので、
    私はLSIの内部回路は知らなくてもいいと思っています。
    ユーザーズマニュアルを読んでいるユーザーもそのような動作(回路)を期待していると思います。

    リカルドさんがチップの中を知りたい気持ちは分かりますけど、
    我々ユーザーはチップの動作から内部の回路を推定するしかないと思います。
    当然、推定には蓋然性が必要ですけどね。