一個の発振器で複数のマイコンを駆動する場合。

一つの周波数24MHZ発振器出力(仮にASE-24.000MHZ-L-R-Tとして)で4個のRX660シリーズR5F56604BGFLマイコンを駆動する場合、クロックバッファを用いた方がいいですか?
R5F56604BGFL一個のクロック入力でどの位消費しますか?ちなみに、この回路ではマイコン各々のタイミングなどは求められていません。

  • ASE-24.000MHZ-L-R-Tのデータシートでは、負荷容量の最大が15pFとあります。RX660の端子容量は、8pF(max)となっています。

    単純にワーストケースで考えると、8pF×4負荷はスペックに入っていないので、バッファリングするのが筋でしょうか。

    駆動力の大きな発振器を用意して、ジッタは気にしないのであれば、ギリ許容範囲という気がしないでもないですが、クロック系でマイコン入力端子(=Hi-Z、全反射)を複数ぶら下げるのは、気持ち的にはあまり気が進まないですかね。(各々の入力端子からの反射波が重なり合います。)

  • チョコです。

    そのようなことはやったことはありませんが、端子容量以外に配線容量も考える必要があります。おそらく配線容量の方が端子容量よりも大きので、バッファリングすべきでしょう。

    以上

  • 基板上の配線幅が0.2mmで基板厚1.6mmで4層基板だと、表層から内層までの距離が約0.2mm。基板の比誘電率を4.2で計算すると、配線長さ10cmあたりで、ざっと

    0.2e-3×0.1/0.2e-3×4.2×8.854e-12 = 3.7pF

    (横方向の隣接配線容量が無視できる場合)

    程度となります。発振器から、各チップまで10cmずつだとすると、総容量で15pF程度でしょうか。

    なお、基板上の配線は分布定数回路と見なせるので、信号反射という観点(波形を乱す要素)ではマイコンの入力容量が支配的になるかと思います。

  • チョコです。

    >なお、基板上の配線は分布定数回路と見なせるので、信号反射という観点(波形を乱す要素)ではマイコンの入力容量が支配的になるかと思います。

    古い話になりますが、MPUを使っていた時代に、クロックが20MHz辺りになると、信号波形が反射の影響で崩れてしまい、インピーダンス整合の対策を行った記憶があります。

    当然、信号の引き方で、(パターンを曲げると)反射のしかたは変化します。おそらく、分布定数回路と考えて無視するのは危険かと思いますよ。

    最後には、波形確認しながら追い込んでいくことになるかもしれません。

    以上

  • 伝送路上(分布定数回路)の総配線容量は、電気信号の伝送において(波形を乱す、乱さないという観点で)あまりポイントでは無いかと思いました、という事が言いたかった事です。

    (もちろん分布定数回路上における、インピーダンスの不整合点は、信号反射の原因となります。)

    クロック信号で、SSC(Spread Spectrum Clock)の様な変調を掛ける系でなければ、反射のタイミングは同じタイミングになりますので、受端部分で他のタップからの反射波がしきい値付近の波形を乱さない限り(ちょうど変な長さ関係にしない限り)、クロックが大きく乱れることは無いとは思いますが。(ランダムデータの場合は、反射波はジッタに大きく関わってきます。)

    RX660の場合、外部クロックは最大でも24MHzかと思いますが、信号反射という観点ではtr/tfに依存する(tr/tfが2ns程度ですと200MHz位の帯域の信号を扱う事となる)ので、それなりの高周波の信号を扱うこととなるので、単純に分配する(タップを作り込む)のは、望ましくは無いですが、望ましくない事を理解した上で行うのなら良いかなと思っています。

    (最悪なのは進行波の↑と反射波の↓がぶつかる事ですが、24MHzですとrise/fallの間隔が約21ns。クロックモジュール(送端)から受端まで10cmとすると、電気長は約0.7ns、往復で1.4ns。進行波が受端で反射して、送端で吸収・再反射される(送端←→受端を何度か行き来して反射波が無くなる)。時間的には、次のクロック送出(21ns後)までには、反射波は収まっているかと思います。24MHz程度のクロック信号であれば、多少反射のある系で扱っても、行けるかなというイメージです。)

  • 皆さんご回答誠にありがとうございます。参考にさせて頂けます。