お世話になります。
アプリケーションノート:R20UT4547JJ0100『RXファミリ用C/C++コンパイラパッケージ(CC-RX)ブート領域、フラッシュ領域の分割方法』を参考に、ブート領域とフラッシュ領域を分割したプロジェクト作成をおこなっています。使用環境は以下になります。
【使用環境】
アプリケーションノートの手順で、新規作成したプロジェクトのブート領域/フラッシュ領域の分割とダウンロードはできました。
ですが、分割予定のプロジェクトはスマートコンフィグレータを搭載しており、ルネサスボードサポートパッケージFITモジュール(r_bsp)ファイルが生成される影響で、プロジェクト作成時に自動生成されるファイルの一部(intprg.c, stack.h, vect.h)がプロジェクトから外されてしまいます。
そのため、アプリケーションノートの
等の方法が分からず、ブート領域の.fsyファイルがスマートコンフィグレータ未使用時と異なる内容が書かれてしまいます。
スマートコンフィグレータ使用時のブート領域、フラッシュ領域の分割方法についてご教授お願いいたします。
---.fsyファイル(左:スマートコンフィグレータ未使用時、右:スマートコンフィグレータ使用時)---
togashiさん、こんにちは。NoMaYです。最初に少し気になることがあるのですが、確かに分割するアプリケーションノートはありますけれども、以前に他の人にもリプライしたことがあるのですけれども、もう少し簡単なやり方になっている、ブートローダというカテゴリに関するアプリケーションノートもありますよ。Google検索: Renesas RX ブートローダhttps://www.google.com/search?q=Renesas+RX+ブートローダ[関連スレッド]可変ベクタテーブルの割り込みjapan.renesasrulz.com/cafe_rene/f/forum5/7347/thread/39230#39230
NoMaYさん。こんにちは、togashiです。
システムブートローダのご紹介ありがとうございます。こちら、認識はしているのですがサンプルを見つけることができず…
また、このアプリケーションノードの方法は、一つのプロジェクトにシステムブートローダーの領域とアプリケーション用の領域をセクションで設定し、実行しているのでしょうか?
[追記]
現状のプログラムとしたしまして、ブート領域用のプロジェクトとフラッシュ領域用のプロジェクトがそれぞれ存在します。この2つのプロジェクトを1つのマイコンに書き込み、動かすことが望ましいです。
togashiさん、こんにちは。NoMaYです。分割するアプリケーションノートの方は、もともとRL78の同様のアプリケーションノートをRXへも展開しようとしたものですけれども、割り込みベクタ領域が固定となっているRL78とは異なり、RXでは割り込みベクタ領域をCPUレジスタで変更可能となっていますので、もう少し簡単なやり方が(以前から)可能であったということです。ブートローダのアプリケーションノートでは以下の点がポイントかな、と思うのです。(1) RXでは割り込みベクタ領域をCPUレジスタで変更可能(1-A) つまり、ブートローダ実行中はブートローダ内の割り込みベクタテーブルを指すようにしておけば良い(というか普通に作るとそうなる)(1-B) そして、アプリケーションへ移行後はアプリケーション内の割り込みベクタテーブルを指すようにしておけば良い(というか普通に作るとそうなる)(2) 大抵の内蔵周辺は初期化を2回実行しても問題無い(CPUレジスタも)(2-A) つまり、1回目の内蔵周辺初期化はブートローダの動作の為にブートローダの起動時に行われる(PSWやSPや割り込みベクタアドレスレジスタなども)(2-B) そして、2回目の内蔵周辺初期化はアプリケーションの動作の為にアプリケーションへ移行後に行われる(PSWやSPや割り込みベクタアドレスレジスタなども)(3) ブートローダ→アプリケーション、という一方通行なのでRAMのセクション配置は、双方で自由に決めてよい(4) ROMのセクション配置は、当然ながら、ブートローダとアプリケーションの領域が双方で重なってはいけない(5) ブートローダ→アプリケーション、という遷移が出来るようにアプリケーションの方のエントリポイントアドレスだけは固定番地としなければならない(5') あるいは、エントリポイントアドレス値が格納された領域のアドレスを固定番地にする(6) 上記により(特に(1)と(2)により)、ブートローダとアプリケーションは別個のプロジェクトとしてそれぞれ普通に作ってしまえば良い(ただし(4)と(5)に注意して)[関連スレッド]ちなみに、RL78でも、以下のスレッドでの小技を使うと、もう少し簡単に、このようなアプリケーションを作成することが出来ます。フラッシュ書き換えについてjapan.renesasrulz.com/cafe_rene/f/forum21/5700/thread/31700#31700
…[追記その2]…(1) アプリケーションのビルド方法…(2) ブートローダのビルド方法…
また、ブートローダ→アプリケーション、という遷移は以下の記法で出来ます。任意のフラッシュアドレスへのCALLjapan.renesasrulz.com/cafe_rene/f/forum18/7758/call/40615#40615
((void (*)(void)) 0x001234)();
NoMaYさん。ご説明ありがとうございます。
ROMのセクション配置が被らないようにし、ブートローダーとアプリケーションプログラムを別々のプロジェクトで作成するという認識でいます。
なので、以下の流れになるのかと考えています。
ROMのセクション配置(ビルド・ツールのセクション設定)で、例外ベクタテーブル(EXCEPTVECT)は変更できるのですが、リセット(RESETVECT)が変更できません。
変更自体はできるのですが、固定アドレスのために変更するとデバッグ開始直後(リセット)に実行アドレスが吹っ飛びます。こちらの変更方、もしくは上記の流れにミスありますでしょうか…
togashiさん、こんにちは。NoMaYです。画面コピーはアプリケーションの方のセクション配置ですかね?アプリケーションの方のRESETVECTセクションは(EXCEPTVECTセクションも)、ブートローダ側のそれとは重ならない領域に配置するようにします。リニアモードでくだんの使い方をするのであれば、以下のような場所に配置することになると思います。BANK1(アプリケーション): どこでも良いけれど少なくともBANK1内にRESETVECTセクションとEXCEPTVECTセクションを配置BANK0(ブートローダ): ROMの末尾のBANK0内のCPU仕様で決められた場所にRESETVECTセクションを配置、EXCEPTVECTセクションはBANK0内のどこかに配置こうしておいて、ここでは、先ほどの(5')の考えを使うことにします。・ CPU割り込み発生時はBANK0のRESETVECTセクションのリセットベクタの先へ飛ぶ(CPUが行う)・ ブートローダ→アプリケーションではBANK1のRESETVECTセクションのリセットベクタを関数ポインタ参照して遷移する(自前で行う)・ 割り込みベクタテーブルは、それぞれの初期化ルーチン内で設定されたものをそのまま素朴に使っていれば良い・ (割り込みでは無くて未定義命令例外などの)例外処理に関しては、以下の何れか、もしくは、混合して、使う(A) 全てブートローダ側の例外処理関数を使う(B) ブートローダ側で一旦受けて、リセットベクタの場合と同様なやり方で、アプリケーション側の例外処理関数を使うごめんなさい、今思えば、例外処理に関することが漏れていて、以下の文は内容が不足していました、、、> (5) ブートローダ→アプリケーション、という遷移が出来るようにアプリケーションの方のエントリポイントアドレスだけは固定番地としなければならない> (5') あるいは、エントリポイントアドレス値が格納された領域のアドレスを固定番地にする